紅樓夢の笑いの種ユーモラスな出来事集

「紅樓夢」は、曹雪芹が作り上げた中国古典文学の傑作で、その中には数多くのユーモラスな出来事が描かれています。ここでは、その中からいくつかの笑いの種を取り上げ、楽しい一時を過ごしてみましょう。

まずは、宝玉と黛玉の「花の言葉」の遊びです。宝玉が黛玉に「花の言葉」を言い、黛玉はそれに対して反応するシーンが非常に面白いです。宝玉は「あなたの花は、薔薇の花のように美しい」と言い、黛玉は「薔薇は毒を持っている」と返します。宝玉は「それはあなたの美しさが毒を持っているから」と言うと、黛玉は「あなたの言葉が毒を持っている」と笑顔で返します。このような言葉の遊びは、二人の親密な関係を象徴しており、読者もその楽しい雰囲気に引き込まれます。

次に、賈母の「牛乳の事件」があります。賈母が牛乳を飲みたがり、宝玉がそれを手に入れるために一連のトラブルを引き起こします。宝玉はまず牛乳を持ってきた人に「牛乳はどこから来たの」と尋ね、その答えに「牛乳は牛から来た」と言われると、「牛がどこにいるの」と尋ねます。すると、牛乳を持ってきた人に「牛はどこにいるか分からない」と返され、宝玉は困惑します。この出来事は、宝玉の無邪気な性格と賈母の溺愛を描いており、読者を笑わせます。

さらに、賈母の「三春の宴」のシーンも楽しいです。賈母が三春の宴を開き、賈家の若者たちが歌を歌い、舞いを踊るシーンがあります。特に、賈母が「我が家の若者たちは、みんな歌が上手だ」と言った瞬間、宝玉が突然歌を歌い始め、黛玉がそれに続いて歌います。このシーンは、賈家の若者たちの友情と楽しい雰囲気を描いており、読者もその楽しい時間を共に過ごせます。

最後に、賈宝玉と賈珍の「賈珍の結婚式」のシーンも面白いです。賈珍が結婚式の準備をしている最中、宝玉が賈珍の妻になるために化粧をし、賈珍がそれに気づくシーンがあります。宝玉は賈珍に「君の妻になるために化粧をしたよ」と言い、賈珍は驚いて「どうして」と答えます。このシーンは、宝玉の無邪気な性格と賈珍の呆然とした表情が交錯し、読者を笑わせます。

「紅樓夢」の中には、このようなユーモラスな出来事が多く、読者を楽しませています。これらの出来事は、作品の魅力をさらに高め、読者にとって忘れられない楽しい時間を提供しています。