夜更かし中突然目が覚めた冷たい汗が全身に走り心臓が激しく鼓動していたその原因はまさに夢の中で見た出来事だった

夢の中は、まるで現実のように鮮明だった。息子が幼稚園から帰宅したばかり。彼の顔にはいつもの明るさがなく、少しでも気づけば見えた不安がにじんでいた。彼は私の前に立ち、緊張した表情で言った。

「お父さん、僕の指が切れてしまったんだ。」

驚きと恐怖で私の心は揺れ動いた。しかし、夢の中では、その恐怖を抑えながら息子に声をかけた。

「どんなことあったの大丈夫か」

息子は手を差し出し、小さな傷を見せた。その傷は切れ切り、血が染み出ていた。しかし、息子は痛がらず、むしろ無邪気な笑顔で答えた。

「大丈夫よ。お父さん、怖くないで。」

その言葉に、私の心は少し落ち着いた。しかし、その次に息子が手を振りながら、もう一つの指を切ったことを告白した。

「もう一つも切れてしまったんだ。」

私の恐怖は爆発的に増大した。息子の手を見つめ、何度も何度も確認した。しかし、その手には何もなかった。恐怖と混乱が頭の中で渦巻いていた。

「どうしてこんなことが…」

息子は優しく私の手を握りしめ、微笑んだ。

「夢だって、大切なものだよ。お父さん、夢の中で僕が苦しみたくないから、僕を守って。」

その言葉に、私は涙を浮かべた。夢の中で息子が私に向けたその愛と信頼に、私の心は温かく満たされた。

目を覚ますと、冷たい汗が全身に染み渡っていた。夢の中で見た出来事が現実のように迫っていた。しかし、その恐怖を乗り越え、息子の存在を大切に思う気持ちが強くなった。

夢はいつも現実と繋がり合っている。その夢が、私の心に新たな教訓を授けてくれた。息子を大切にし、彼の成長を応援し続けることが、私の役割なのだと感じた。

この夢は、私にとって忘れられない出来事となった。夜の恐怖を乗り越え、家族の絆を深める一歩となった。そして、その夜の出来事を通じて、私の心はより強く、息子に対する愛がより深まったのだ。