夜の恐怖7歳の子供が夢の中で泣いて暴れる

夜の静かな部屋の中、突然の悲鳴が響き渡る。7歳の子供、健一が夢の中で恐ろしい夢を見て、声を大にして泣き叫んでいた。健一の母、真由美は、一瞬でも寝ることができず、慌てて起き上がり、健一のそばに駆け寄った。

「健一、大丈夫かい何があったの」と真由美は優しく声を掛けた。健一は目を覚ますと、涙を浮かべながら「お母さん、怖いんだ」と小さな声で言った。

「どんな夢を見たの」と真由美は膝に健一を抱き寄せ、無理やり笑顔を作った。

「サイコーだってかかってるんだ、お母さん！」健一は恐怖の余韻が消えないようだ。

「サイコー」と真由美は驚いた。「サイコーって何だって」

「サイコーは、悪い魔物だっていうんだよ！」健一は恐怖を隠すことができず、言葉に詰まった。

「悪い魔物それはどこから来たの」と真由美は少し驚きながらも、健一の話を聞き入れた。

「学校の友達が教えてくれたんだ。サイコーは夢の中に入ってくるし、人を恐ろしい夢を見せてくれるんだって」と健一は説明した。

真由美は少しため息をつきながら、「それは嘘だよ、サイコーは存在しないんだからね。お母さんがそばにいるから、怖くないよ」と慰めた。

健一は少し安心したようだが、まだ不安な表情であった。真由美は健一の顔をしっかりと見つめ、「でも、もしまた夢を見た時は、すぐに母に叫んでね。母はいつも君のそばにいるんだよ」と強調した。

健一は頷き、少し安心した表情を浮かべた。「了解した！お母さんの言葉が聞こえてるから、サイコーは怖くないよ！」

真由美は健一の手を握り、二人は再び床に戻り、静かに眠りについた。しかし、真由美は眠りから完全には戻れず、健一の息を聞きながら、サイコーが現れることがないように祈っていた。

翌日、真由美は健一の学校に連絡を取って、夢の話について話を聞いた。教師からは、健一が最近学校でサイコーに関する話題を聞いたことがあり、その影響を受けて夢を見たのではないかとの情報が返ってきた。

真由美は健一に話を聞いてみたところ、健一も学校での話が夢の原因だと思ったようだ。真由美は健一に「サイコーはただの話だけど、君が怖がらないようにお母さんはいつもそばにいるからね」と伝えた。

健一は頷き、「ありがとう、お母さん。サイコーが怖くないよ」と言った。

夜が明け、真由美は健一の夢が消えることを願って、また一晩を静かに過ごした。そして、次の夜も、サイコーが現れることはなかった。健一と真由美は、恐怖の夜を乗り越え、絆を深めた一日を迎えた。