悪夢から目を覚ますと現実の光がまだ見える

夜の深さに身を任せ、夢の中に引き込まれる。しかし、その夢はただの悪夢だった。恐怖と不安が満ち溢れた空間に、無理やり逃げ出そうとするが、足が動かせず、息が詰まってしまう。やがて、目が覚める。しかし、悪夢から逃れたとは思えず、まだ現実の光が見えるのだ。

「もう悪夢が終わったんだ、か」と自分に問いかけるが、心の中は未だに揺れ動く。目の前には薄暗い部屋が広がり、部屋の片隅に立てかけていたリモコンが、奇妙な光を放っている。それは、悪夢の最中に見た光と全く同じだった。

「なぜ、まだ見えるんだ」と困惑する。目を覚ますと、悪夢が終わるべきだと思っていたのに、現実の世界でもその光が消えずにいる。それは、ただの悪夢の延長のように感じられる。

部屋の中で少し立ち止まって、深呼吸をする。息を整えると、少し冷静になる。目の前の光をじっと見つめていると、徐々にその光が現実のものではないことに気づく。それは、リモコンから放たれる光であり、部屋の中で光を当てているのだ。

「うーん、それは…」と声を低く囁く。それは、悪夢の中で感じた恐怖が、現実の世界でも影響を与えているのだと気づく。しかし、それは自分が受け入れられるものではない。

「でも、どうすればこの光を消すんだ」と考えながら、リモコンを手に取る。一瞬の間、その光に怯えるが、心の中で強い意志を固める。リモコンを押すと、光が消え、部屋は再び暗闇に包まれる。

「もう大丈夫だ。悪夢は終わった。」と自分に言い聞かせながら、深く息を吸う。そして、新しい一日を迎えるために、目を閉じる。

悪夢から目を覚ますと、現実の光がまだ見える。それは、恐怖や不安が心に残っている証拠でもあり、また、自分が強くなったことを示している。その光が消えるまで、心の中で戦い続けることが、自分の成長につながるのだと悟る。そして、次の夜が来る前に、心を落ち着け、新しい夢を見る。